獣医ドリトルがはやってるけどこれ、獣医のリアルな生活5

4月-6月、動物病院は大変な時期です。

4月は狂犬病の集合注射の時期。

5月はフィラリアの薬の時期でワクチンの外来も多い。

6月も同じくである

動物病院はこの時期が売り上げをあげる大事な時期なので、ゴールデンウィークなんかは結構休みにくい。外来もたちまちいっぱいになってしまうが、中には重病患者が混ざっているので手は抜けないし、一年に一回しかこない子もいるので隠れた病気を見つけてあげなければならない。

一方の学生には華のシーズンである。4月に入学、花見5月にサークルへの正式な部員となり、ゴールデンウィークには新入生歓迎コンパがある。5月からは先輩からのおごりの誘いが減る。

自分が先輩になるとわかる。バイトでためたはずのお金が5月にはなくなってしまうのである。憧れのかわいい先輩は同じサークル内に彼氏がいることが発覚、がっくり来ていた俺は、仲間達と毎日のように遊んでいた。

そのころに現れたのがむちゃこ我が愛猫である。あ、やっと獣医らしい話になった。

と思ったあなた、そうでもない。自分をサークルに誘ってくれた、気になる子の下宿にいた野良の子猫だったのだが、(獣医学科ということで自分も知っていた。)ノミだらけで死にそうになっているところをそのこが拾い、育てていた。どうすればいいか聞かれて大学の付属動物病院を紹介した。(獣医学科の1年生は何も知りませんので)

そこで治療してよくなったのだが、大家さんに見つかってしまい、俺に相談してくれたので、うちに置いとけば良いよ!俺に任せておきな!と大風呂敷を。

これで、完全に付き合うことになると思っていたのが、若気のいたりである。

好きなヒトがいると聞いていたのだが、前向きに告白し、大玉砕をしたのだった。

残ったのは、がっかり感と子猫。だが、彼女が名づけ親のむちゃこが、僕の大学生活をとても楽しいものにしたのである。6月に彼女ができないヒトはしばらくできない、のジンクスにもとづき、彼女はできなかった。

子猫時代は、彼女がわり?として公園につれていったはいいが、草むらの中に入り込んでしまったり、海に強引につれていったり、屋根裏に逃げ込んだり、みんなで家飲みをしていると、いつの間にかいなくなって、全員で探したり・・・・。思い出は尽きない。今も私のよき相棒である。(ちなみに女の子です)

むちゃこももう9歳だが、小さいときは痩せていてモデル体系だった。今は飼い主と一緒にダイエットが必要である。病気もしたし、弟ができたり、後に有名になるネコとであったり、他の動物と出会ったりもした。彼女はとてもかわいらしく、性格も良い・・・・・・

この親ばかはこのことならずっと話は尽きない・・・・・

私がこのうちにきてから、わが飼い主は楽しい大学生活を送っていたようで、家に友達が来ることも多かった。飼い主が言うには羊の毛刈りのときに羊に乗ったり解剖の授業があったり、していたようだ。楽しそうだったのは牧場実習である。泊り込みで他県の農場に行き、他の大学の学生と実習するという授業で希望して行っていた。

広々とした農場で二日酔いのなかサイレージという牛のご飯を作ったり、イノシシの被害をみたり、ソーセージをつくったり。楽しい仲間もできたそうだ。

いままではかばんに詰め込まれて原付であちこち連れて行かれて大変迷惑だったが、個別指導とカレー屋さんのバイトと親からの援助により、車をゲットしてからは移動はずいぶん楽になった。しかし、私は車の音は怖いのでじっと鳴かずに待ち続けることも多かった。車のお陰で、無事に彼女もできたようだ。

大学の授業もだんだん忙しくなり、専門の授業が中心になっていて、バイトもやっていると、結構忙しい。授業は組織学や生理学など基礎系の分野からだが、実習や実験などもあり、拘束時間はながいのだ。テストもチマチマとある。ボーっとしてると赤点になってしまうので注意だ。

それでも時間を見つけては車で700キロも移動して実家に帰ったり、中国地方を一周したり、うどんを食べに香川に行ったり、天橋立や広島に原付でいったりもした。仲間たちと授業も同じではないし彼女もできたので、今までよりは遊ぶ回数は減ってしまったのは残念である。

結婚して夜家で食べるので、後輩と外食に行く回数も減ってしまった。お金の節約にもなるが、少し寂しいが致し方なしだ、それと同様かな?