長距離運転その1

真っ暗な道を車が走る

赤いテールランプが少し離れて見える。

長距離の運転で肩が少し凝っているように思える

、、、、、

後ろでは子供が眠っている。

横には妻が。

眠いのだろう、、静かになっている。

眠らないように頑張っているようだ。

車内にはラジオが流れていたはずだが、

山の中だからか、いうの間にか音は消えている。

、、、、、

それにしても、真っ暗だ。

今日はたくさんのことがあった。

こんなに長距離運転するのは学生の時以来だろうな、、、、

、、、、、

鳥取大学時代、

当時川崎に実家があった私は、実家に帰るのを車で帰ることが時々あった。

スカイメイトという、キャンセル待ちを使えば飛行機で帰る方が安いし、楽なのは

わかっていた。

猫のむちゃこを連れて、車でかえってみたかったのである。

1人と1匹の旅。

鳥取から川崎までは約700km。

鳥取から兵庫の佐用まで、当時は高速道路がなかった。

むちゃこを車のなかに出してみた。

膝に座って寝るかな、、、

と思っていると、、、

、!!

足元に!!

そこはアクセルです。

ブオーン!

となる前に止まって、捕まえたからよかったが、死ぬところだった。

まだまだ認識の甘々な二十歳そこそこの時のことです。

次は、ケージに入れりゃいいものの

ハーネスを繋いで助手席のシートに繋いだ。

膝に座ろうとするむちゃこ。

作戦どおり、これで足元には入れない。

ブオーン!

リードがシフトレバーに絡まり、ニュートラルに。

危ない、また死ぬところだった、、、

結局ケージに入れたり、鳴いても我慢で運転することにした。

山道は真っ暗。

右に左に道はくねくね曲がり。

雪が積もる山に入ってきた。

暗い道を側道の雪が照らす。

むちゃこは寝たようだ。

、、、、、

その後、僕の当時の愛車、ミラのアバンツァートは山をどんどん登り、

佐用の中国道へのインターチェンジが近づいてきた。

続く、、、