と ま や

きた

 

体がふわりと浮いたような感覚。

 

ごごごごごごごごごーーーーーー

 

体重が前に移動する。

 

小 さ い 時 は

 

怖かった感覚だ。

 

でも、今は大丈夫、

 

大丈夫、、、、

 

大丈夫?、、、、

 

と、

 

自分に言い聞かせている。

 

たぶん

 

本当は苦手なのだ。

 

ーーーーーーー

 

到着。

 

、、、、、、

 

ここは

 

俺が生まれた 大阪でも

 

幼稚園時代の 横浜でも

 

小学校を過ごした インドネシアでも

 

中学高校を過ごした 川崎でも

 

大学時代を過ごした 鳥取でも

 

はたまた大学時代に行った アメリカでも、

 

社会人になって勤めた 東京でも、、、、、、

 

ないっ

 

そう、、、、新天地ーーーーー

 

自分にとっての最大の挑戦の地ーーーーーー

 

ぱぱ

 

あした

 

ひこうき

 

のって

 

いくの?

 

とまや

 

いくの?

 

、、、、、、、

 

(ち、ちげーよ とやま だよ)

 

俺は

 

にこと笑い

 

「ちがうよ?とやま」

 

膝にのっかっている子供の頭をなで

 

まっすぐ前をみる。

 

自称、育メン獣医師! リアルな生活

 

キッ

 

そうーーーーー

 

富山県

 

俺の新たなる、

 

史上最大の

 

挑戦の地

 

、、、、、

 

ぽんっ

 

スタートのライフルがなったかのように

 

ビジネスマンたちは一斉に立ち上がり

 

キャビネットを開ける。

 

アナウンスが少し遅れて流れてくる。

 

ありがとうございました、お気を付けて行ってらしてください。

 

CAさん達はサービスのプロフェッショナルだ

 

彼女たちの立ち振る舞いなどを見ながらホスピタリティの参考にせねばと思いながら、

 

私は

 

妻と一瞬目を合わせ

 

子供の手を引いて

 

飛行機を出る。

 

整備士さんが頭を下げている。

 

整備ありがとうございます。とココロに思い、、、

 

俺には珍しく背筋を伸ばし歩いていく。

 

ネクタイを締めて、

 

真っ直ぐに。

 

お願いしてあったレンタカーの窓口へ

 

カードと免許を準備して。

 

今回は主に挨拶周りだった。

 

獣医師会や、町内会の方など。

 

多くは書かないつもりですが、

 

たくさん、

 

人の優しさに触れました。

 

・・・・・・・

 

ウトウト隣で眠る妻の顔がふと見えた。

 

なんだろう、胸が締め付けられるような、この気持ち、

 

そうか。

 

決意。

 

と共に

 

進みだした、現実。

 

きっとみんなの知っている、

 

弱虫な俺を抑えて、

 

ドーンと構えて、

 

もう、頑張るしかないぜ!俺!

 

やるしかないぜ!

 

・・・・・・・・

 

・・・・・・・

 

美しい夜景がみえ

 

徐々に近づいてくる

 

・・・・・・・

 

・・・・・・・

 

・・・・・・・

 

きた

 

体が宙にふわり。

 

・・・・・・・