マダニおそるべし

せんせえー

 

ダニがいるんですけど、、、、

 

トリマーさんがワンちゃんを連れてくる。

 

とっちゃっていいですか?

 

いや、

 

無理に取ると、顎が残っちゃうことあるから、

 

薬でやっつけてから。

 

、、、、、、

 

、、、、、、

 

ぽろり。

 

よしこれで大丈夫!

 

、、、、、

 

マダニ。

 

通常、フタトゲチマダニと言われる種が本州では多い。

 

通称、マダニ。

 

公園の草などに潜んでいて、動物や人のからだに乗り移り、移動して、柔らかいところで

 

吸血!その時にセメント様の物質を出して、皮膚と顎をがっつり固定してしまう。

 

雌の成ダニは数日吸血して、産卵する。

 

こいつらが、最近ニュースを賑わしている。

 

もともと中国の感染症だった、

 

SFTS(Severe fever with thrombocytopenia syndrome )(重症熱性血小板減少症候群)ウイルス感染症

 

である!!

 

これが、よーく調べてみると結構怖い。

 

もともとは中国、(山東省で調べた論文によると、「ヤギ」ー「マダニ」がよく関係してるらしい。)

 

の病気だったのが、日本で今年の1月にみつかり、その後も報告があがり今までに8人の方が亡くなっているという。発症した場合の死亡率は10%ー30%ほどとのこと。50歳以上の方がなくなっていることが多いようだ。

 

感染経路は ウイルスを媒介しているマダニの咬傷。

 

今のとこと西日本に発生が限定されているが、、厚労省の)HP

http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/sfts_qa.html

によると、日本どこでも注意!とのこと。

 

マダニはそれ以外でも、バベシアや日本紅斑熱、ライム病などの感染を媒介するので、いままでも、

 

犬猫の予防は大切と言われてきたが、これからはさらに注意が必要そう。

 

SFTSウイルスが犬に感染はすることを伺わせる報告はあるが、病気が発症したという報告はない。

 

だが、SFTSVを持ったマダニが、公園の散歩中、木や草に突っ込んだときワンちゃんについて、そのマダニが飼い主様の手をのぼり、、、ガブ!

 

数日の潜伏期間をおいて、その飼い主様から、発熱やら消化器症状やらいろいろ出て、血小板が減少して、血が固まらなくなって、、、、、、バタ。

 

ということになりかねない。

 

こわー!!!

 

自分が診た患者さん(の飼い主様)がそうゆうことにならないとも言えないし、

 

今日みたいな事例も日常茶飯事なので、、、、

 

ということで、今まで以上に、マダニの予防は意義が高まっています。

 

これは今後の展開によりですが、、、SFTSVが猛威をふるうなら、厚労省が動いて

 

犬のダニ予防が狂犬病のように義務化されるかもしれないなあ、、、なんて思っています。

 

ダニの活動が4-11月なのですが、温暖化や暖房の影響か、冬での発症(ウイルス自体は寒く乾燥している方が得意なのでその影響か?)が目立っています。

 

こうなると、冬でも予防をおすすめするべきなのかな、と思います。

 

今日はマダニのお話でした!!

 

自称、育メン獣医師! リアルな生活

マダニ。肉眼所見。

自称、育メン獣医師! リアルな生活

マダニ。顕微鏡所見。周りの円は空気です。うまく撮れず。