雨と教室

雨、、、、

しとしとと音がなっている。

古い階段を上り、

ドアを開けた。

おは、、、

あ、先生、、、

ボロボロと泣いているのは

この教室の責任者の先生である。

私は、大学のころ、

個別指導の講師のアルバイトをしていた。

いつもニコニコしている先生がしょっぱなから大泣き。

何か、、あるな。

、、、、

どうしたんですか?先生。

、、、、

Rくんが、、、

R?

教室で1番のちょいワル中学生だ。
背が高く、力も強い。
当時、教室の講師の中で若い男の先生は少なかったせいか、
当時茶髪でピアスというイデタチだったせいかわからないが、
俺を気に入ってくれていたらしく、直接教えていたわけじゃないが、
仲は良かった。

先生ー!ピアスかっこええな!
先生!俺のパンチうけてみーな!
先生!ココパンチしてみー!
先生!獣医さんになんのか、いいなー!

荒っぽい子なので、ちょっと迷惑だったが、話していると
なかなかシャイなところもあり、優しい一面もあり、頭の回転もよい。
多感な時期だから仕方ないなー、自分も覚えがないでもないし。
と思いかわいがっていた。

何かあったのか?

、、、、、

状況を聞いた。

普通じゃないことが起きたのは想像出来る。

、、、、、

バイクの事故だった。

ノーヘルで、二人乗りをし、

自分のバイクを友達に運転させ、

自分は後部座席に。

大通りに出るところで、車と接触。

、、、、、、

先生、おれな、バイク乗ってんだぞ!

(え、、、免許ないだろ)

あ、そうなんだーすごいじゃん!

でも、気をつけて事故だけはするなよ!

おう!よゆーだぜ!

と、いったやり取りをやったばかりだった。。。

もっと止めておけばよかった。

。。。。

しとしと、、、、

雨が降る時は時々、思い出す。

彼の分も。

生きて、頑張ろう。。。