ミンミンミンミンミン

ミーンミンミンミンミンミン

ミンミンゼミの季節。

8月だ。

虫捕り網をもって

大阪の
おじいちゃんおばあちゃんの

家の近くの公園で

セミとりをした

多分、何度もした訳でなく、

一度か、二度くらいの経験なのだが、

ミンミンゼミの声を聞くと、

思い出されてくる

虫カゴに入れたセミを持って

飼うんだ

と言っていたが

セミは長生き出来ないから

離してあげなさい

と言われ、

ダダをこねていたように思う

そんなような記憶がある。

逃がしてあげたのだか、

逃がす前に死んでしまったのだか

よく覚えていないが

命というものの尊さ、儚さを知った

記憶に残る、最初の出来事だったのかも知れない。

あの、暑さの象徴のような

聞くだけで汗が出てくるような

セミの声は

忌まわしいと思う時もあるが

何と無く、

日本の夏らしく

僕は好きだ。

日本の夏といえば

お盆があり、死者や命

ただ高温というだけでなく

多湿の部分や、セミの声などが

微妙な雰囲気を作り出しているのかも知れない。

私の場合、

毎日が命のやりとりという仕事上

また、

ヒトという動物の、いや脳の性質上

気をつけておかないと、

ひとつひとつの命への配慮が

普通の方よりも希薄になりやすいように思う。

命について考え、

初心の初心を思い出させてくれた

今日のセミの声。

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