うさぎさんの避妊手術について
獣医師の瀧田です。最近は当院でもうさぎさんの避妊手術を依頼されることが増えてまいりました。
うさぎさんは2歳を過ぎると子宮疾患の危険性がでてくると言われており、3歳以上になるとかなり高い確率で子宮腺癌という病気になると言われています。
子宮腺癌は、血尿や食欲不振呼吸困難などを主訴に来院されることが多く、時間が経つと肺などへ転移や、最悪の場合命にかかわります。
以下は食欲不振で来院された9歳の女の子うさぎさんです。来院時点で肺への転移も認められていましたが、癌化した子宮が大きく胃や腸を圧迫しておりあまり猶予もなかったため、オーナー様と相談の上手術に踏み切りました。
手術は無事に終了し、呼吸促拍はあるものの食事をとれるところまで回復してくれました。
もちろんうさぎさんに麻酔をかけることはリスクを伴います。当院ではそのリスクを極力抑えるために麻酔前検査を実施したり、手術におけるメリットデメリットを丁寧に説明させていただいております。そして、十分に納得していただいた上で手術に臨みます。
5-6か月齢から手術は可能です。また、避妊手術されていない高齢のうさぎさんで、まだ症状がない子でも病気が進行している可能性はあります。一度検査を受けてみられることをお勧めいたします。お気軽にご相談ください。